(廣川俊太)

    俺は今までで四人と付き合った経験がある。

    1人は転校、1人は喧嘩、1人は浮気、1人は俺から一方的にフった。


    …と。あまりいい恋愛経験をしていない。



    そんな…高1の4月。
    部活体験に行こうとして、俺は体育館に向かおうとした…ら。

    「わ!」「きゃ!」

    ぶつかった。
    相手は…とても綺麗な人だった。
    楽器を持ってるから、吹奏楽部かな…?

    「ごめんね、大丈夫?」
    「あ、いえ、大丈夫です…!!」

    と言って先輩はいなくなった。
    何かを落として。
    その落ちていた物を拾うと、学生証だった。

    二年生の、市川愛弓先輩…!


    「俊太、どうした?」
    小学生の時からお世話になってる、成先輩に聞かれた。
    「いや、学生証拾ったんですけど…」
    「どれ。って市川のか。あいつ何組だっけなー」
    そして大川先輩も話に入ってきて、
    「あ、市川なら俺とクラス一緒!C組!」
    と言われた。
    「…落し物か。渡しておくよ、」
    「ありがとうございます!」






    次の日。
    部活体験が終わり、中学からの友達・直哉と
    新しく友達になった渉と一緒に玄関にいたら。
    市川先輩が来た。

    「あー、昨日の子!確か、廣川俊太くん!」
    「あ、はい。…市川愛弓先輩、ですよね?」
    「うん。大川君に詳しく聞いたよ!ありがとうね。学生証拾ってくれて」

    市川先輩が話終わったと同時に先輩は他の人に呼ばれて、またね、と言っていなくなった。
    そして。
    「俊太、お前顔赤いぞ」
    「あの先輩に惚れたとか?」
    と直哉と渉に言われた。

    「あの先輩…市川先輩は俺と小学校一緒だった。多分、第三中行ってたと思う」
    と直哉が言う。




    そしてその2週間後ぐらいだったかな。
    直哉と一緒に図書館に行ったら。

    塾が一緒の藤村先輩と、横には…
    市川先輩がいた。
    そこで藤村先輩と仲良い直哉が「舞花せんぱーい!」と呼び、二人はどこかへ行ってしまった。

    「俊太くん?」
    「は、はい、」
    「舞花いなくなったし、暇できたから、これから一緒にどこか行く?」
    「行きます!」

    という感じで俺らはファーストフードに行った。
    学校での話や部活の話、そしてメアドも交換したりした。








    そして今…高2。
    市川先輩とは仲良い状態は続いてるものの、
    先輩が部活で役職についてて忙しいのと受験生なため、恋愛までは発展してない。
    …俺は正直、市川先輩が好きだ。
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